高齢出産を願う

妊娠・出産にかかる費用は?/ 給付金をうまく活用して負担を軽減

妊娠・出産にあたっては、健診費用、出産費用などの支出がかさむので、どれくらいのお金が必要なのか、また、給付されるお金にはどんなものがあるのかを、しっかりとチェックしておきましょう。

妊娠・出産にかかる費用

妊婦健診費用

妊婦健診は、安心して出産するためには欠かせないものです。

健診では、体重測定、血圧測定、胎児心音の確認などの「診察」、尿検査、血液検査、超音波検査などの「検査」、「問診」などが行われます。

健診の頻度は、妊娠初期は月2回程度、妊娠4~6ヵ月になると月1回程度になりますが、経過観察が必要な場合にはもっと間隔が短くなります。

妊娠7ヵ月目以降には2週間に1回、10ヶ月目以降には1週間に1回程度となるのが一般的です。

お産は病気ではないので、健診にかかる費用には健康保険が適用されず、かかった費用は「全額自己負担」になります。

健診には、本来なら数千円の費用がかかりますが、多くの自治体では、健診費用の助成が行われています。


健診費用の助成等

健診費用に関しては、多くの自治体で「14回までは無料」となっています。

これは、少子化対策の一環として行われているものですが、14回分の健診のトータル費用は7~14万円ほどになるので、妊婦さんにとってはありがたい制度です。

母子健康手帳を受け取る際に「妊婦健診受診票」が同封されていて、この受診票を提示することで無料になることが多いです。

妊婦健診受診票で一定額まで助成されるという場合もありますが、この場合には、差額は自己負担ということになります。

受診票などはなく、一旦全額を支払った後で助成分を請求するという場合もあるようです。

妊婦健診費用の助成方法は、それぞれの自治体によって様々なので、あらかじめ確認しておきましょう。

出産準備品費用

出産に当たっては、マタニティードレスや妊婦用下着など、出産・入院に際して必要なものを準備する必要があります。

どういうものを購入するかによって、必要額は変わってきますが、必要最小限に抑えたとしても、数万円は必要になりそうです。

場合によっては、5万円以上かかるようなこともありますが、入院する病院によっては、入院セットなどが支給されることもあるので、事前に確認しておきましょう。

主な出産準備品

・マタニティドレス
・妊婦用下着
・入院用パジャマ
・産褥ショーツ
・産褥ナプキン
・授乳用ブラジャー
・母乳パッド など

ベビー用品費用

生まれてくる赤ちゃんに必要なベビー用品も必要になります。

ベビー服や授乳関連用品など、結構たくさんの用品が必要になってきます。

こちらも、どういうものを買い揃えるかで、必要額は大きく変わってきますが、平均的には、10万円前後必要になることが多いです。

まずは、必要最小限のものを揃えておいて、必要に応じて買い足していけば、余計な出費を抑えることができます。

レンタルやリサイクルショップなどを利用するのもいいかもしれません。

主なベビー用品

・ベビー服(肌着、ベビーオールなど)
・授乳関連品(哺乳瓶、哺乳瓶洗浄用品、粉ミルクなど)
・おむつ関連品(紙おむつ、布おむつ、おむつカバーなど)
・布団関連品(ベビー布団、ベビーベッド、枕、シーツなど)
・沐浴関連品(ベビーバス、ベビー用ソープ、ベビー用ローションなど)
・外出関連品(ベビーカー、チャイルドシートなど)

分娩・入院費用

出産には、分娩費や入院費がかかりますが、分娩費用や入院費用も、健診費用と同じく全額自己負担になります。

分娩・入院にかかる費用は、入院する病院、分娩方法、入院日数などによってかなりの違いがありますが、大まかな目安は次のとおりです。

総合病院:40~55万円程度
個人産院:40~70万円程度
助産院 : 35~50万円程度

入院料

入院料は、入院日数によっても変わってきますが、正常分娩の場合は、6日程度の入院で10万円前後になることが多いです。

分娩料

分娩料は、正常分娩の場合、病気ではないので、健康保険は適用されず、平均的には25万円前後になります。

麻酔を使用した無痛分娩の場合には、さらに10万円前後の料金が加算されます。

新生児管理保育料

生まれた赤ちゃんの健康管理や保育に関する費用で、平均的には5万円前後になります。

出産後の入院が長引いたり、保育器が必要になった場合などには、高額になることもあります。

検査・薬剤料

出産前後には、超音波で赤ちゃんの様子を調べる検査や、陣痛の間隔を調べる検査など多くの検査が行われます。

また、感染予防のために抗生物質が投与されることもあります。

これらの検査・薬剤にかかる費用が、平均的に1万円前後必要になります。

処置・手当料

出産前後の処置全般に必要な費用で、出産後の子宮の止血や乳房指導管理、骨盤ケア、悪露の交換など、さまざまな処置の費用が含まれていて、平均的に1万円前後の費用が必要になります。

産科医療補償制度掛金

産科医療補償制度掛金は、出産の際、何らかのトラブルがあって赤ちゃんに重度の脳性マヒが残った場合に、赤ちゃんと家族を支えるための補償制度の掛け金で、15,000円前後が必要となります。

出産する医療機関が、産科医療補償制度に加入している場合に対象となりますが、現在では、ほぼ100%に近い医療機関が加入しています。

室料差額

個室や二人部屋など、差額が設定されている部屋の場合には、室料の差額(差額ベッド代)が必要になります。

差額ベッド代は、病院によっても大きく変わってきますが、1日2,000円~10,000円くらいになることが多いです。

大部屋を希望していても、空きがない場合は個室になったり、逆に、個室を希望していても、空きがない場合もあります。

いずれの場合も、入院の際に希望をしっかりと伝えておきましょう。

出産・育児に関する給付金

健康保険、雇用保険、国、各自治体などには、出産・育児をサポートする制度があるので、うまく活用して経済的な負担を軽減しましょう。

出産育児一時金

出産育児一時金は、分娩・入院費を軽減するために支給されるもので、公的健康保険に加入して入れば受給することができます。

共働きの場合は、母親の健康保険から支給されます。

金額は、産科医療補償制度の保険料3万円と合わせて「原則42万円」ですが、健康保険によっては、付加給付がある場合もあります。

多胎の場合には、人数分の受給ができます。

出産育児一時金は、以前は一旦支払った後で請求していましたが、現在では、事前に手続きをして、直接医療機関に支払われるのが基本になっています。

出産手当金

出産手当金は、産休中の給与の代わりになるもので、勤務先の健康保険に加入していて、産後も仕事を続ける場合に受給することができます。

自営業の人は対象外になります。

仕事を続ける場合でも、産休中に給与が支払われる場合には、手当金が受給できなかったり一部減額されたりします。

手当額は、「産前の日給の3分の2 × 日数分」が目安になります。

日数は、最大で産前42日、産後56日の計98日分ですが、予定日より早く出産すると、その分減額されます。

産休開始から2年以内に手続きする必要があります。

育児休業給付金

育児休業給付金は、育児休業中の会社員の生活をサポートするための給付金です。

雇用保険の加入者で、「育児休業前の2年間に11日以上働いた月が12ヵ月以上ある人」が対象になります。

最長で、1歳6ヵ月までの育児休業期間中に受給できます。

支給額は、「産前の給与の5割」が目安ですが、育児休業中に給与が支給される場合には、金額が調整されることもあります。

給付は2ヵ月ごとになります。

児童手当

児童手当は、子育てにかかる費用をサポートする手当です。

中学3年生の3月まで受給することができますが、受給に当たっては、扶養人数に応じた所得制限があります。

受給金額は、子供一人につき、0~2歳は月15,000円、3歳以上は月10,000円(以上2人目まで)、3人目以降は月15,000円です。

所得が限度額以上の場合には、特例給付で月5,000円を受給することができます。

年3回に分けての支給になりますが、申請前の分はさかのぼって受給することができないので、出生届と同時に手続きするのがいいでしょう。

まとめ

妊娠・出産に必要な費用は、出産方法や出産する病院などによって大きく変わってきますが、いずれにしても、妊娠・出産全般にかかる費用が、かなり高額になるのは間違いありません。

妊娠・出産にかかる費用には、節約できるものとできないものとがあります。

あらかじめ、どんなことにお金が必要なのかを把握しておけば、事前に資金計画を立てて、無駄な出費を抑えることができるようになります。

その際には、どんな給付金が受給できるのかをしっかりと調べておいて、受給申請をし忘れないように気をつけましょう。