高齢出産を願う

高齢出産は何歳から?初産婦と経産婦で違いはある?

結婚する平均年齢が高くなったり、結婚してもそのまま仕事を続ける女性が増えてきていることなどもあって、高齢出産の割合は年を追うごとに高くなっています。

最近では晩婚化が進んで、20代前半での妊娠・出産は半数以下にまで減っていて、30代での妊娠・出産が増えています。

女性の社会進出が進んで、仕事をもつ女性が増えたことが、結婚や出産の年齢を押し上げているといわれています。

高齢出産というと「リスク」が強調されることが多いですが、高齢出産ならではの喜びやメリットもたくさんあります。

リスクのことを考えるのは重要なことですが、そのことばかりにとらわれるのではなく、メリットについても目を向けて「高齢出産」ならではの喜びも見つけたいものです。

「出産適齢期」は何歳?

「出産適齢期」は、医学的に見れば、20代~30代前半といえますが、実際問題としては、それぞれの人にとっての出産適齢期は、人によって様々といえます。

若くても高齢でも、「産みたい」と思った時が、その人にとっての「気持ちの上での出産適齢期」といえるかもしれません。

高齢になってから子供を育てていくのは大変だといわれることもありますが、高齢出産後の子育てに関しては、自身の強い気持ちさえあれば、出産年齢に関係なく、子供を育てていくことに、そんなに大きな問題はありません。

ただし、妊娠・出産に当たっては、高齢ならではのリスクがあるということは、忘れてはいけません。


30代での妊娠・出産が多くなっている

少し前までは25~29歳での妊娠・出産が圧倒的に多かったですが、現在では30代での妊娠・出産が一番多くなっています。

45歳以上での妊娠・出産に関しては、以前に比べて5割以上も増えているともいわれています。

出産年齢別の割合
       1980年   2010年
~19歳     0.9%    1.3%
20~24歳   18.8%   10.4%
25~29歳   51.4%   28.6%
30~34歳   24.7%   35.9%
35~39歳    3.7%   20.5%
40~44歳    0.4%    3.2%
45歳~      0%    0.1%

高齢出産は、今後も増え続けることが予想されています。

「リスクが大きい」といったマイナスのイメージが強い高齢出産ですが、高齢出産者数が増えていくことで、それに応じた態勢も整えられ、安全に高齢出産がしやすい環境も整ってきているので、必要以上に心配する必要はなくなってきています。

高齢出産は何歳から?

「高齢出産」=「ハイリスク」というイメージが強いので、不安に感じる人も多いかもしれませんが、必要以上に不安にならないためにも、高齢出産についてのきちんとした知識をもっておく必要があります。

「高齢出産」とは、統計上では、「35歳以上で妊娠・出産すること」を指しますが、35歳という年齢に、何か特別な意味があるというわけではありません。

高齢出産のリスクは、30歳を超える頃から徐々に高まっていくので、35歳になったことで、急にリスクが高くなるということはありません。

晩婚化や女性の社会進出が進むにつれて、35歳以上で高齢出産する人も増えています。

高齢出産は、一般的になりつつあるといってもいいかもしれませんが、リスクが高くなるということも事実です。

高齢出産にはどんなリスクがある? >

高齢出産(初産婦)

日本産婦人科学会では、「35歳以上の初産婦」を「高齢出産」と定義しています。

以前は30歳以上が高齢出産とされていましたが、1992年以降は35歳以上に引き上げられています。

理由としては、30歳以上の初産婦が増えたことや、WHO(世界保健機構)をはじめ諸外国でも同様の定義がされていることが挙げられます。

高齢出産(経産婦)

最近では「初産婦」「経産婦」の区別をせず、年齢に着目して区分することが多くなっていますが、経産婦の場合は、40歳以上が高齢出産といわれています。

経産婦と初産婦で高齢出産と呼ばれる年齢が違うのには、理由があります。

出産を経験した経産婦の場合は、子宮や産道がほぐされているので、子宮口が開きやすく、出産にかかる時間も比較的短くて済む場合が多くなります。

出産に要する時間が長くかかるほど、体力が奪われて、母体への負担が増していきますが、経産婦は初産婦に比べて、比較的出産時間が短くて済むというのが、経産婦の方が高齢出産といわれる年齢が高くなっている大きな理由です。

しかし、生まれてくる子の染色体異常の確率が高くなるなど、高齢出産に特有のリスクについては、初産婦、経産婦に変わりはありません。

超高齢出産

最近では、「超高齢出産」という概念が登場しています。

超高齢出産は、最近使われるようになった専門用語で、50歳以上の閉経後の女性が妊娠・出産することをいいます。

医学の発達によって、50歳以上の閉経後の女性でも、凍結保存しておいた自分の卵子や、他人の卵子を使うことで、妊娠・出産ができるようになっています。

ただ、超高齢出産には、妊娠・出産に当たってのリスクがある以外にも、倫理的な問題も指摘されています。

しかし、50代でも妊娠が可能という事実は、30代後半や40代になってから妊娠を希望する女性にとっては、希望の光といえるかもしれません。

・初産婦の高齢出産:35歳以上
・経産婦の高齢出産:40歳以上
・超高齢出産:50歳以上の閉経後の女性

高齢出産に当たっての精神的な負担

出産に対する焦りと不安

高齢になってから出産を希望する女性は、少しでも早く妊娠したいと願い、不妊治療を受ける人も少なくありませんが、その願いが大きな焦りとなってしまうこともあります。

また、妊娠できたとしても、高齢出産に関わるいろいろなリスクのことを考えると、不安でたまらないということもあるかもしれません。

心穏やかにマタニティライフを楽しむ余裕などなさそうに感じてしまうかもしれませんが、若い年齢で妊娠したとしても、程度の差はあるにせよ、出産に対する不安は誰もが感じるものです。

精神的な焦りや不安が、身体に悪影響を与えてしまうこともあります。

意識的に気分転換をするようにして、不安やストレスを溜め込んでしまわないようにしましょう。

産後うつ

妊娠中は、通常の約80倍の女性ホルモンが分泌されるともいわれますが、出産後には、その分泌は急激に減っていきます。

この分泌される女性ホルモンの急激な変化が、自律神経に大きく影響を及ぼして、うつの状態となるのが「産後うつ」です。

高齢で出産した人は、この「産後うつ」の状態になりやすいといわれています。

お産の疲れに加えて、慣れない育児へのストレスなどが重なることも要因の一つといわれているので、周囲の助けを借りて、まずは、自分の体調を回復させることを優先的に考えることも大切です。

「高齢出産」ということに、必要以上にプレッシャーに感じてしまうこともあるので、できるだけリラックスして育児に向き合うようにしましょう。

育児不安

育児不安は、育児に対する過剰な不安や自信喪失などがきっかけになって陥る精神状態です。

子どもに対しての感情の起伏が激しくなり、強い攻撃性となって現れることもあります。

育児不安の状態が長く続くことで、うつ状態になることもあるといわれていますが、育児不安は、若い年齢で出産した人よりも、高齢で出産した人の方が感じやすいといわれています。

人生経験の長い人の方が、精神的にも余裕をもって育児に取り組めそうにも思いますが、自分や夫が高齢であることから、体力が低下していたり、また育児をサポートしてもらう両親も高齢であることなども、子育てへの不安を強く抱いてしまう要因になっていると考えられています。

初めての子育てでは、誰でも戸惑うのが当たり前なので、完璧主義にならないようにして、自分だけで悩みを抱え込んでしまわないことが大切です。

おおらかに子どもを育てていくように心がけることが大切です。

高齢出産のメリット

リスクや不安ばかりが注目されがちな高齢出産ですが、高齢出産ならではのメリットもあります。

出産年齢が高くなれば、経済的に余裕がある状態で子育てをできることが多くなります。

また、若い頃に比べると、夫婦ともに落ち着いた生活環境で暮らしていることが多くなり、妊娠生活での問題も起こりにくくなることが多いです。

妊娠・出産に当たって、不安な気持ちで過ごしていると、胎児にも悪影響を与えかねません。

高齢出産のことをよく理解して、医師や助産婦などとも相談しながら、落ち着いた気持ちで毎日を過ごすようにすることが大切です。

高齢出産の現状

以前の妊娠・出産は、30歳以下のことが多かったですが、最近では晩婚化が進んで高齢出産が増えています。

最近では、高齢妊娠・出産に対する医療技術面でのサポート体制も整えられ、以前のように高齢出産で母子が危険に晒されるということは少なくなってきています。

高齢妊娠・出産の際に起こりやすい合併症などを、早い段階で察知して管理する方法も確立され、出産の安全性は高まってきていますが、一方で、35歳以上の高齢出産では、母子ともに異常が多くなるということは、紛れもない事実です。

むやみに不安を感じる必要はないかもしれませんが、高齢妊娠・出産のリスクなどは、きちんと理解した上で、高齢出産に臨むようにしたいですね。

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